射精は勢いよく飛んだ方が良いか?
射精の飛距離
「射精をする」ということを思い浮かべた場合、多くの人がアダルトビデオやアダルト漫画のように、精子が勢いよく長距離を飛んでいるのを想像することでしょう。アダルトビデオはそうでもありませんが、アダルト漫画ではこのような描写が多く、非常に長距離を力強く飛んでいます。そのとき射精した本人は大変気持ちよさそうにしているものです。
このアダルト漫画の描写が真実かどうかは、実際に自分で確かめればよく分かります。ぴゅっと長距離を飛んでいくかとおもいきや、尿道口からどろっとでてその場でボタボタと落ちてしまうことでしょう。
このようになってしまうのは自分だけで、精力に乏しいのではないか、他の皆はもっと精子を飛ばしているのだろうかと思う人もいるかもしれません。実際の処はどうなのでしょうか。
キンゼイ・レポート
「キンゼイ・レポート」で有名な、セックス研究の第一人者アルフレッド・キンゼイは、1940~1950年代に欠けてセックスに関する様々な研究を行っています。
キンゼイ自身は愛セクシャルであり、いろいろと問題があった人物とされていますが、セックスに関する研究では自他ともに認める第一人者でした。セックスに科学的見地からメスを入れた人物です。
キンゼイはセックスに関する様々な研究を行いましたが、そのなかに「射精された精液の平均飛距離」についても研究を行っています。当時は精液が勢いよく飛ぶことで受精率が上がるとされていた時代でしたので、射精された精液の飛距離は多くの男性の共通の関心事だったのでしょう。
キンゼイは研究に辺り、300名の男性に報酬を支払って集め、自慰行為を行わせて、射精押された精液の飛距離を計測しました。計測の結果、約75%の男性から射精された精液は飛ぶ事無く、その場でだらりと垂れました。
そして残りの約25%の男性から射精された精液は、平均して30~60センチくらい飛ぶことが分かりました。ちなみに、この研究のときに最大の飛距離は2メートル40センチという飛距離を記録したそうです。
よく飛ぶ力強い射精と受精率にはなんら関係がない
この研究によって、大多数の男性は射精をしても勢いよく飛んでいく事はなく、その場で垂れる程度だと言う事が分かります。
そして、この結果はよく飛ぶ力強い射精と受精率にはなんら関係がないことがわかりました。
なぜならば、射精された精液は、射精直後には受精能力を持っていないのです。膣の中で少しの間過ごして受精能力を得ると言う事が分かっています。つまり、勢いよく射精して膣の奥深くに精液を飛ばしたとしても、受精とは何ら関係がないのです。